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昔のセブンイレブンCMのように、微分、積分、いい気分! |
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今回、微分積分を会社の経営に活かす方法について話すにあたり、どのように説明すべきか非常に悩みました。最終的にたどり着いたのが、「鉄とお化け」という例えです。この表現は少々奇妙に思えるかもしれませんが、例として理解しやすいと思います。
ニュートンがりんごが落ちる現象を研究したとき、りんごは数えられ、時間で測定できる対象でした。しかし、漁師が人類史上初めて、大きさも重さもないものを扱い始めたとき、その存在は写真に写らない「お化け」のようなものでした。これを扱い始めたのが、アインシュタインと彼の世代の物理学者たちだったのです。
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これを会社にどう当てはめるかというと、私が人材紹介の仕事をしていたときや、競合他社や友人の会社と比較する際、営業成績をグラフで表すことがよくありました。社長は「この営業成績に追いつけ」と言いますが、そのグラフ自体が「お化け」ではないかと思うことがありました。営業成績のグラフは一見有用ですが、その背後にある「現実」との差異、つまり営業部長が気づいていない「スピード」や「加速度」の要素が抜けていることが多いのです。この点が重要なのではないかと考えています。
例えば、営業であれば、SalesforceやGoogle Analyticsなどを駆使して、一般的には営業活動やマーケティング活動を進めていきます。しかし、計画の中に潜んでいるかもしれない「お化け」に目を向けず、成功した、あるいは成功するはずだという前提で日々の経営を行っていないでしょうか。また、そのレビューをもっと迅速かつ正確に行えるはずなのに、経営者が怠っていたり、仕組みを構築できていない現場も多いのではないかと思います。
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一方で、「鉄」という確実なデータ、ニュートンのリンゴのように目の前にあるものが見過ごされていることが多いとも感じます。過去に起こった出来事、例えばお客様からの問い合わせや契約の成立といったものは「鉄」として確かに存在するものです。しかし、ホモサピエンスである人類は未来にばかり目が向いてしまい、目の前にある「鉄」のような確実なデータを十分に分析せず、「お化けがいるかもしれない」という議論ばかりに終始しているのではないでしょうか。
私たちにはサイエンスフィクションを排除したドドキュメンタリーのように、現実的かつ手に取れるものをしっかりと捉える必要があります。そして、そのデータを「速度」や「加速度」といった概念で橋渡しするツールを作り、それを広めることで、皆様の経営課題の解決やゴール達成のお手伝いができればと考えています。
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以上のことを達成した例として、ノーベル経済学賞を受賞したブラック・ショールズ方程式が挙げられますが、我々日本人から見ると、ブラック・ショールズは小物に過ぎません。伊藤潔先生こそが、時系列と確率論を統合し、壮大な理論を打ち立てた偉大な研究者です。この分野の真の巨匠は伊藤先生であり、ブラック・ショールズという名前だけが一人歩きしている現状に対して、我々は非常に悔しい思いを抱いています。
伊藤先生が創り上げた分野には、伊藤の方程式、正確には伊藤の古代という微分方程式があります。そこに登場する「ミュー」は変化率の総称、「シグマ」は振幅の幅の総称です。これらの概念は、経済学や日常生活、さらには経営においても非常に有用でありながら、日本から生まれたこの大きな宝物が十分に知られていない現状に憤りを感じています。こうした背景から、今回の企画を立案した次第です。
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